分類
その特異さから、ケルナーは記載と同時に新科・タペヤラ科を創設し、本属を模式種としてトゥプクスアラとともにそこに収めた。現在ではトゥプクスアラがタペヤラ科に含まれるかについては議論の余地があるが、後に中国で発見された''Sinopterus'' はタペヤラ科に属すると考えられている。
分布
他にも多くの翼竜化石が発見されていることで有名な、サンタナ累層から発見された。サンタナ累層はブラジル北西部のアラリペ台地に位置している。同じタペヤラ科に属するとされる仲間が中国から発見されている。
発見
1986年、当時リオデジャネイロ連邦大学の地球科学研究所にいた A. ケルナー (Alexander W. A. Kellner) は、サンタナ累層から発見された化石の個人コレクションを観る誘いを受けた。サンタナ累層からの化石は、中空で壊れやすい骨格を持つ翼竜のような化石でも驚くほど保存がよいことで有名であり、以前にアンハングエラの最初の標本が見つかったのも同じ人物のコレクションからであった。期待を持ってその招待を受けたケルナーは果たして保存の良い多くの翼竜化石がそこに含まれていることを知った。脊椎、肩帯の一部、アンハングエラと明らかに分かる頭骨の一部、など様々な翼竜化石の間に、ケルナーは石灰質ノジュールの中に埋もれた奇妙な骨を確認した。しかしその時点では見学だけということであったので、ケルナーは宝の山を前にしてその場を去らねばならなかった。
1988年になって、その化石コレクションの一部に研究許可が出た。その知らせを聞いたケルナーは喜び勇んでその日のうちにコレクションにむけて出発した。研究に供する化石を選択しているうちに、彼は2年前に見た例の奇妙な骨が入ったノジュールに再会した。そのノジュールは長さ11cm、高さ12.5cm、厚さ3cmほどの小さな物だったが、そこに垣間見える骨は非常に薄く、翼竜の骨であることは間違いなさそうだった。その奇妙さに惹かれたケルナーは、この小ささならすぐに完了するだろうとも考え、最初にクリーニングする標本としてそのノジュールを選んだ。
その当時、蟻酸を用いた化学的なクリーニング法を確立しつつあったケルナーは、この標本にもその新手法を用いることに決めた。その年の10月に始まったクリーニングが進行してしばらくすると、これが頭骨の一部ではないかと考え始めていたケルナーは、酸によって徐々に現れてきたその骨の配置の異常さに興味を持ち始めていた。そして11月になってクリーニング作業が完了すると、そこに現れていたのは、確かに翼竜の頭骨ではあるが未だ誰も予想もしなかった奇妙な形の頭骨であった。
明らかに新しい種であるこの翼竜は、その年の12月にブラジル科学アカデミーの会合でトゥピ族の神話からタペヤラと名付けられて発表され、記載論文は翌年の科学アカデミー紀要に掲載された。